- 水道引き込み工事ってこんなに高いの?
- もしかして、ぼったくられてる・・・?
ハウスメーカーや工務店から、水道引き込み工事の見積もり金額を見せられて、驚いてしまう人も多いと思います。
馴染みのない工事なので、適正価格も分かりませんからね。
実際、幾らくらいかかるものなのでしょうか?
そこで今回は、水道引き込み工事の相場や、工事費用が高額になる原因について紹介していきます。
\その会社、大丈夫?/
※ダメ会社をあぶりだす。
水道引き込み工事費用の相場
水道引き込み工事は、道路に張り巡らされた水道管(本管)から、家の敷地内まで配管する工事です。
工事費用は全額自己負担で、自治体や水道局の負担や補助はありません。
水道引き込み工事には、以下の2つの費用がかかります。
- 工事費
- 工事費以外の費用
それぞれの相場がどの程度なのか見ていきましょう。
1.工事費の相場
工事費の相場は、材料や人件費を含めて30万円~50万円です。
水道管を1m引き込むのに、1.5万円~2万円程度かかります。
道路のアスファルトを剥がし、掘削して地中に埋められた水道管を掘り起こし、配管作業をします。
また、工事中は道路の交通整備をし、工事後にはアスファルトの復旧作業も必要です。
そのため、本管から敷地内までの距離が長くなるほど時間と手間がかかり、費用が高くなります。
家が多く建築されている住宅街であれば、本管から敷地までの距離が長いことは殆どありません。
しかし、周りに家がない場所だと、本管からの距離が相当離れている場合もあります。
水道のないところに家を建築予定なのですが、水道管を50Mも引き込まないといけないため、全部で約160万円もかかりそうです。
引用:Yahoo!不動産
水道引き込み工事の費用が高いと驚いてしまうかもしれませんが、50万円程度であれば、相場から大きく外れた金額ではありません。
2.工事費以外の費用相場
水道引き込み工事は、工事費以外にも以下の費用がかかります。
- 水道利用加入金(分担金・納付金)
- 審査・検査等手数料
どちらも、水道引き込み工事の際に、自治体に納めなければならない費用です。
審査・検査等の各種手数料は、1件につき5,000円~10,000円程度なので、工事費用全体に占める割合は少額になります。
しかし、水道利用加入金は高額になることが多いです。
引き込む水道管の太さ(口径)が太くなるほど高額になり、自治体によって金額が異なります。
参考に、いくつかの自治体で、住宅用で一般的な口径20mmの水道利用加入金を調べてみました。
水道利用加入金
- 東京都:0円
- 横浜市:165,000円(住宅用の場合は82,500円)
- 川崎市:165,000円(3年以上川崎市に住んでいれば無料)
- 大阪市:0円(74mmまでは無料)
- 札幌市:160,000円
- 福岡市:77,000円
例えば、札幌市で水道引き込み工事をすれば、工事費と水道利用加入金と合わせて、最低でも50万円かかることになります。
それにしても、自治体によって金額に差がありすぎますよね・・・。
東京都はないけど埼玉や神奈川は新たに水道を引くのに加入金(分担金)を払わないといけないそうで、自宅と賃貸2戸合わせて¥518,400!高いよ!
— あや (@a_sunny8) March 28, 2016
まあ山奥に家建てると水道引くのに巨額の分担金払わなきゃいけないし、民営化しなくても、今だって地方は結構大変だよな
— 出る (@qhuvc) July 6, 2018
打合せ中は大きな金額のせいで埋もれていましたが、私、横浜なんですよね。
自治体として比較すると、高い地域だったのか・・・
\その会社、大丈夫?/
※ダメ会社をあぶりだす。
水道引き込み工事の費用が高くなりやすい土地
水道引き込み工事費の相場は30万円~50万円ですが、土地が以下の場合にはさらに高額になることが多いです。
注意ポイント
- 旗竿地(はたざおち)
- 幅員の広い道路に面している
- 国道や幹線道路に面している
1つずつ詳しく見ていきましょう。
1.旗竿地(はたざおち)
通路の奥に家の敷地が拡がっている土地を、竿に旗を付けているような形状から、旗竿地(はたざおち)と言います。
旗竿地に水道管を引き込む場合、通路部分に配管することになるため、距離が長くなり、工事費が高額になります。
旗竿地は、土地自体の価格は安いことが特長なのですが・・・
逆に水道引き込み工事の費用は高くなってしまいます。
記事内容に同意です!
水道引き込み工事だけで100万円ぐらいかかりました(笑) https://t.co/BYIFtsJecu— びび@住友林業の施主ブロガー (@bibi_koukai0) July 26, 2019
2.幅員の広い道路に面している
敷地が幅員の広い道路に面していると、工事費が高くなることが多いです。
例えば、敷地が2車線の道路に面していて、本管が反対車線に通っている場合、道路を横断するように配管する必要があるため、距離が長くなり、工事費が高くなってしまいます。
もし、敷地が角地にあるなら、もう一方の道路に本管が通っている可能性もあるので、距離が短い方から引き込めば、工事費が安くなります。
3.国道や幹線道路に面している
国道や幹線道路は、交通量が多いので、一般道路よりもアスファルトを厚くして、頑丈に作られています。
このため、アスファルトを剥がすのに時間も手間もかかり、工事費が高くなります。
また、日中は交通量が多いので、夜間工事にせざる負えない場合もあり、更に工事費がかかります。
幹線道路に面している敷地に家を新築する場合は、水道引き込み工事が高額になる可能性が極めて高いです。
片側2車線の県道で、夜間の水道引き込み工事に、200万円かかっている人もいます。
以前に片側二車線の県道に面している土地で、同じく道路の反対側から引き込むための見積りを出してもらったことがあります。
やはり夜間工事で、見積りは200万円強でした。
引用:Yahoo!知恵袋
ただでさえ生活自体、ちょっと不便だよなぁって思ってしまう幹線道路沿いの住宅・・・
(一方通行でしか車庫入れできないとか、人通りや車通りが多すぎるとか)
水道引き込み工事まで高くなってしまうとは・・・
住んでいる人には申し訳ないですが、絶対に住みたくないですねぇ。
水道引き込み工事でのトラブルが原因で高額になる場合もある
水道引き込み工事でのトラブルが原因で、費用が高額になることもあります。
よくあるトラブルは、次の3つです。
注意ポイント
- 私道所有者から掘削の謝礼金を求められた
- 私設菅の工事費負担を求められた
- 水道管の口径を上げる必要があった
1つずつ見ていきましょう。
1.私道所有者から掘削の謝礼金を求められた
水道引き込み工事は、地中に埋まっている水道管を掘り起こすため、道路を掘削しなければいけません。
敷地前面の道路が私道の場合、あなたの土地ではないので、勝手に掘削することはできず、所有者に掘削承諾を貰う必要があります。
快く承諾してくれる人もいれば、承諾する代わりにお金を支払ってください、という人もいます。
承諾料は人によって様々ですが、中には法外な金額を要求する人も・・・。
土地所有者の承諾が必要だ。私道の下に通っている共用私設管に接続したい場合は、共用私設管の所有者の許可がいる。そのために「ハンコ代」と称して謝礼を包むことがある。ハンコ代は、通常5万~10万円といったところが相場だが、なかには法外な金額をふっかけられるケースもある。私の知っている例では、200万円のハンコ代を要求した地主がいた。
また、私道の所有者は1人の場合もあれば、複数人で共有している場合もあります。
そうすると、私道の共有者全員に謝礼を支払わなければなりません。
敷地の前面道路が私道の場合には、工事費よりも謝礼金が高額になる可能性があります。
謝礼金を支払いたくない場合は、私道を迂回して、別の本管から水道管を引き込むことになり、距離が長くなるので工事費が高くなってしまいます。
どちらにしても、一般道路での工事よりも費用が高くなるでしょう。
2.私設管の工事費負担を求められた
私道には、私道共有者がお金を出し合って本管を引き込んだ、私設管が配管されていることがあります。
私設管とは公道でない道、いわゆる私道の本管のことです。住宅造成地では役所が管理してない道があります。そこを造成し販売している会社の持ち物であったり居住する住人で案分する道です。
引用:Yahoo!知恵袋
私設管から水道を引き込む場合、共有者から私設管引き込み工事費を負担するように求められることが多いです。
私設管を利用するための権利金のようなものですね。
今後、私設管を利用するなら、費用負担を支払うのは当然です。
しかし、私設管を利用せずに、自分で本管から水道引き込み工事をした方が安く済む場合もあるので、注意が必要です。
今後生活していく地域の方々と、有効な関係を構築するためには、負担金を支払った方が良いかもしれませんが、あまりにも高額だと考えてしまいますね・・・。
現在、前の道路の私設菅が40ミリで、すでに4件それぞれの家に20ミリの菅を引き込んでいます。
ですから、我が家は13ミリのまま使うか、周囲の同意を得て20ミリに変えるか、遠くの道路の本菅から引き込んでくるかの選択肢になるといわれました。引用:Yahoo!知恵袋
3.水道管の口径を上げる必要があった
以前に住宅が建っていた土地を購入した場合、既に水道管が敷地内まで引き込まれている可能性が高いです。
そのため、新たに水道引き込み工事をする必要はありません。
しかし、引き込まれている水道管の口径が13mmの場合は、20mmや25mmに口径を上げる必要があります。
古い住宅が建っていた場合は、特に注意が必要です。
昭和60年頃までは、口径13mmが一般的で広く使われていました。
しかし、口径13mmは、同時に水を出せる蛇口が2つまでと言われています。
口径13mmは,同時に使用できるのは,じゃ口2つ程度までと言われていて,3つ以上同時に使うと水量が弱くなってしまうの。
引用:盛岡市 | 口径はどのように決まっているの?
同時に2つの蛇口しか利用できないと、さすがに不便ですよね。
20mmであれば、同時に複数の蛇口で水を使用しても、水量が弱くなる心配はありません。
13mmから20mmに口径を上げるためには、新たに水道を引き込む場合と同じくらいの工事費がかかります。
家は、現在住んでいる平屋を取り壊して新たに建て替えるのですが、その調査の段階で水道管が13mmで引き込まれていることがわかりました。
20mm工事すると、なんでも道路の反対側からひこ込まなくてはならなく、アスファルトの舗装も含め約3倍の費用がかかります。(ざっと180万円)引用:Yahoo!知恵袋
既に水道が引き込まれているから工事の必要がないと思いきや、実際は高額の工事費を支払うことになってしまうのです。
工事費が高いと感じたら相見積もりをとってみる
水道引き込み工事費の見積もりが、あまりにも高額で疑問を感じたら、他の水道工事業者でも工事費の見積もりをとってみましょう。
複数の業者の見積もりがあれば、工事の規模による相場感を把握できますからね。
建築現場から近い工事業者3~4社に見積もりを作成してもらえば、なお安心です。
ただし、水道の引き込み工事は、自治体の「指定給水装置工事事業者」でなければ施工できません。
新たに給水管を引き込む工事は、お客さまが東京都指定給水装置工事事業者(都の指定を受けた水道工事店)に依頼し、工事を行う事となります。
工事費が安いからと言って、ネットで見つけた工事業者に依頼をしても、自治体が工事の許可を出してくれないので、ご注意ください。
なお、指定給水装置工事事業者は、自治体のホームページに掲載されているので、探すことができます。
まとめ
水道引き込み工事の相場は30万円~50万円と高額です。
水は生活に欠かせないので、水道引き込み工事をやらないわけにはいきません。
見積書の金額を見て疑問を感じたら、複数の業者から見積もりをとりましょう。
今より安く工事ができるかもしれませんからね。