高気密高断熱の住宅は、「夏は涼しく、冬は暖かい!」と言われています。
しかし、中には高気密高断熱なのに「夏は暑い!」と不満を覚えている人もいるんです。
冷房エアコンを使う生活をしていません。
高気密高断熱の戸建ては暑いですよね?引用:教えて!goo
そこで今回は、高気密高断熱の新築住宅が、夏暑い理由と対策を紹介していきます!
高気密高断熱の住宅が夏暑い理由
高気密高断熱の住宅が夏暑い理由は大きく4つ考えられます。
- 冷房をつけてないから
- 風通しが悪いから
- 日当たりを防げていないから
- 悪質な業者に騙されたから
順にみていきましょう!
1.冷房をつけてないから
高断熱高気密住宅は、基本は冬を旨とする考え方です。
また、冷暖房を全く使わないという発想ではなく、冷暖房を使う前提でそのエネルギーロスを極力抑えるという考え方です。引用:教えて!goo
「高気密高断熱なら冷房はいらないはず!」と勘違いしていませんか?
高気密高断熱とは、
- 高気密:室内の隙間を極力少なくし、空気が逃げにくくすること
- 高断熱:断熱材を多く使うことで、外気の影響を受けにくくすること
を指します。
そのため、中に入れた水分の温度が変わらない「魔法瓶」に例えられることが多いです。
魔法瓶だって、冷水を入れておいたものがお湯になるわけではないですし、お湯が冷水になることはありませんよね。
高気密高断熱の性能は、あくまで、強烈な寒さや暑さを遮断することが機能で目的なのです。
要は、断熱性が高いとエアコンで冷やした空気や暖房で暖めた空気が長持ちしやすいということなのですね。
熱がこもりがちな昼や寝苦しい夜は、少しの間冷房をつけることも考えてみてはどうでしょうか。
2.風通しが悪いから
高気密の家は、家の隙間を出来るだけ塞いでいるので風通しが悪くなります。
二階トイレの窓を網戸にして入口ドアを開けっぱなしで廊下の窓も網戸にしてても廊下は結構暑いです。二階の廊下にはトイレ前が吹き抜けのホールになっており、更には天窓があるため熱気はなかなか抜けません。
引用:教えて!goo
昔ながらの日本家屋とは真逆の考えですね。
風通しが悪いのですから、当然、熱はこもりやすいのです。
とはいえ上で書いた通り、一度冷房で冷やしてあげれば風通しの良い家よりも、はるかに気温効率が良いのです。
冷気が逃げていきませんし、外の熱気の侵入も防げるからです。
3.日当たりを防げていないから
高気密住宅は外の熱気を防げても、日差しを防ぐことはできません。
特に最近の住宅は構造強度の性能アップから間取り自由度が上がっています。
開放感アップの為、窓を大きくとる間取りも増えてきていますよね。
いくらペアガラス、トリプルガラスで断熱したとしても、日光の侵入だけは防ぐことはかないません。
それこそシャッターを閉めるなどの方法はとれますが・・・・
日中から閉めっ切りというのも考え物ですよね(笑)
やはり、冷房で対応してあげた方が良いでしょう。
4.悪質な業者に騙されたから
高気密高断熱住宅の定義がありません。いわんや超高気密高断熱住宅に定義もありません。
あるのは残念ながらキャッチフレーズだけです。
引用:yahoo!不動産
実は高気密高断熱に明確な基準はありません。
一応、C値とQ価という評価基準はあります。
「夏涼しく冬暖かい家」を建てるためには、注目するべきポイントが2つあります。
- どれくらい室内の熱が逃げにくいか「Q値」
- 家に風が通る隙間はないか「C値」
以上の2つです。
ですが、これらの数値はいくつ以上でないと高気密高断熱をうたってはダメということはないですし、理想の間取りにおける理論値をうたっている場合もあります。
要は施工会社のさじ加減に任せることになってしまうわけですね。
中には、ごく普通の家の窓を二重窓にしただけで、高気密高断熱と宣伝する業者もいるとか・・・。
もしかしたら、悪質な業者にひっかかってしまった可能性もあります。
高気密高断熱住宅での効果的な暑さ対策
次に、効果的な暑さ対策を3つ紹介します。
- 冷房をつける
- 意識的な風通しを
- 日差しを遮る
順にみていきましょう。
1.冷房をつける
当たり前のことですけどね(笑)
高気密高断熱の家は、外の暑い空気を室内に通さない役割を果たします。
そして、エアコンで冷やした空気を外へ逃がさない役割も果たしているのです。
従来の空気がダダもれの家では冷房効率が悪く、電気代がかさんでしまいます。
高気密高断熱の家では冷房効率が良く、電気代の省エネ化がはかられているのですね。
2.意識的な風通しを
エアコンをつけない場合は、窓やドアを開けて風を取り込みましょう。
人がいる時はほとんどの戸は開けっ放しだし、玄関ドアと全ての窓は網戸にしてるので風通しは最高です。
引用:教えて!goo
気密性が高い家は基本的に風通しが悪いです。
中途半端に窓を開けるのではなく、意識して開けてあげないとダメです。
特に、空気の出入り道を意識して窓を開けましょう。
できるだけ対角線上にある窓を開けるようにすると空気の流れができて、体感温度を下げることができますよ。
3.日差しを遮る
窓から入ってくる日差しを遮る工夫をしましょう。
断熱効果のあるカーテンがおすすめですね。
夏の暑い日は、木陰に入ると涼しく感じますよね。
家の中も同じです。直射日光を受けていると暑いので、できるだけ日差しを遮りましょう。
この他にも、
- 「打ち水」をする
- 窓に「断熱シート」を貼り日射熱をカットする
- 窓枠に「サンシェード」や「すだれ」を取り付ける
などの工夫で、熱の侵入を抑えることができますよ。
まとめ
高気密高断熱の家は「夏は涼しく、冬は暖かい!」と期待しているだけに、理想とのズレがあると落胆も大きいですよね。
でも、ちゃんとした高気密高断熱の家であれば、冷暖房効率が確実に優れているはず。
適切な方法で快適に過ごしましょう。