近年、住宅ローン破産の件数が増加しているという噂をご存じでしょうか。
夢のマイホームが、支払い困難で取り上げられるなんてイヤですよね。
住宅ローン破産の実態を正しく理解して、将来に備えましょう。
そこで今回は、住宅ローンで破産する人の割合や理由をまとめてご紹介します!
\その会社、大丈夫?/
※ダメ会社をあぶりだす。
住宅ローン破産が増えているって本当?
実は、住宅ローン破産の明確な統計情報は発表されていません。
だから、住宅ローンの破産者が増えているという正式なデータはないんです。
住宅ローン破産の件数
参考までに、日弁連の「2014年破産事件及び個人再生事件記録調査」を見てみましょう。
破産者の負債原因を確認すると、「住宅購入」という回答が199件(16.05%)を占めました。
とはいえ、複数回答可能なものなので、住宅ローンだけが原因ではない可能性がありますね。
また、住宅ローン破産する方は、高い弁護士費用を支払うことができない場合もあります。
この調査の対象には当てはまらない住宅ローン破産者もいる、と考えるのが妥当でしょう。
住宅ローン破産者の割合
次に、住宅金融支援機構の「平成30年度ディスクロージャー誌」を見てみましょう。
住宅金融支援機構は、「リスク管理債権」に関する資料を公開しています。
リスク管理債権というのは、金融機関からお金を借りたものの、何らかの理由から返済が滞っていたり、破綻が懸念されていたりすることを表しています。
29年度の調査結果を参考に、住宅ローン破産者の割合を推測してみましょう。
- 金融機関から貸し出された金額の元金残高:23兆3259万円
- リスク管理債権(返済が滞っている・破綻している金額):3949億円
となっています。
全体の1.69%程度がリスク管理債権となっていますね。
つまり、ローンを借りている100人のうち、1~2人程度は、返済が厳しい状況に陥っているのです。
住宅ローン破産の原因
では、なぜ住宅ローンを返済できなくなってしまうのでしょうか。
普通に考えたら、銀行の審査を通っているわけですから、返済能力がありそうですよね。
住宅ローン破産の原因は、大きく3つ考えられます。
破産の原因
- 金利を考えていなかった
- 思わぬ出費があった
- 完済日を気にしなかった
順にみていきましょう。
1.金利を考えていなかった
金利には3つの種類があります。
- 変動金利型:金利動向によって、適用金利が変わる
- 固定期間選択型:一定の期間は固定金利。その後は固定か変動に切り替えるか選択する
- 全国間固定金利:最初の金利のまま、返済が完了するまで変わらない
通常、変動金利が一番金利が低くなり、全国間固定金利は高くなります。
目の前の金利の低さを理由に、約半数の人は、変動金利型を選びます。
ですが、実はここに危険が隠れています。
変動金利は金利が上昇すると、返済金額が大幅に増えてしまう、というリスクを持っているのです。
「今は低金利だから大丈夫~」と思っていると、急に金利が上昇して、返済不能になってしまう可能性もありますよ。
気をつけましょう。
2.思わぬ出費があった
思わぬ出費に対する見積もりが甘く、破産に至る場合もあります。
特に、「子供の教育費」は要注意です。
- 「高校や大学は国公立に行かせるつもりだったのに、私立を希望された」
- 「一人っ子の予定だったけれど、兄弟が欲しいといわれて家族が増えた」
なんて場合は、何千万単位の誤算です。
そのほかにも、
- 子供の習い事(塾・部活の遠征費など)
- 子供の行事(七五三・成人式・卒業式の衣装や写真撮影費用など)
- 建物の老朽化に伴うメンテナンス費用
- 医療費(長期の入院費用など)
- 介護費(両親を施設に預けるなど)
- 奨学金の返済
- 車(修理代・新車を購入するなど)
以上のような出費が考えられますね。
生活に余裕がないと、思わぬ出費のあった月に、家計が苦しくなってしまいます。
実は私、
大阪に来てから知り合った方が
破産(and破産しそう)
しまして。
たとえば
元同僚Aさんの夫→パチンコでカードローン、住宅ローン破産。
元同僚Bさんの夫→マンション購入、数年もしない内に月々10万近い支払いが厳しく住宅ローン破産間際。マンションの固定資産税が思ったより高額だった。
引用:
かのんこのパワフル生活|『住宅ローン破産は年々増加!普通の生活をしていてもあぶないですよ?』※記事が削除されてしまいました。
3.完済日を気にしなかった
住宅ローンの返済期間は20~35年に設定されることが多いです。
30代のときに住宅ローンを組むとしたら、完済日は、定年近くになりますね。
退職後も現役時代と同じだけ返済できる!と考えるのは危険です。
収入は減っているので、貯金を切り崩してローンの返済に充てるしかなくなります。
- 「途中で繰り上げ返済すれば退職前に返済できますよ!」
- 「これくらいなら退職金で完済できそうですね!」
なんて言われると、ついつい楽観的に解釈してしまいますよね。
しかし、実際に繰り上げ返済できるのか、退職金が支給されるのかは分からないですよね。
最悪の場合、退職前にリストラに合う確率だって、ゼロではありません。
「きっと何とかなる!」と思って計画を立てないでいると、恐ろしい未来が待っていますよ。
まとめ
住宅ローン破産が急増しているという噂が流れていますが、そのことを示すデータはありません。
ただし、実際に、住宅ローンで破産している方はいます。
営業マンの言葉に流されて都合よく解釈しないよう注意しましょう。
あらゆる可能性を考えて、住宅ローンを組むことが重要ですよ♪