国は2030年までに、新築のほとんどをゼッチ住宅にしようと動いています。
そのため、今から家を建てるならゼッチ住宅という風潮が強いです。
とはいえ、
- 「お金をかけてまで、ゼッチ住宅にするメリットって何?」
- 「実際にゼッチ住宅を建てた方は、デメリットを感じていないの?」
という風に、費用対効果を考えて悩んでいる方が多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ゼッチ住宅を建てるメリットとデメリットをわかりやすくご紹介します!
\その会社、大丈夫?/
※ダメ会社をあぶりだす。
ゼッチ住宅を建てるメリット
それでは早速、ゼッチ住宅を建てるメリットを4つご紹介します!
メリット
- 光熱費を抑えられる
- ヒートショックの危険性を減らせる
- 災害時も電気を使える
- 地球に優しい
順にみていきましょう。
1.光熱費を抑えられる
なんといっても一番のメリットは、「光熱費」を抑えられる点です。
ゼッチ住宅は、断熱気密性を高めて使う電力を減らし、利用する電力を太陽光発電などでつくります。
そのため光熱費を大幅に節約できるんです。
例えば、あるブログサイトでは、年間の光熱費を紹介しています。
ZEH仕様で建てた家の1年間分の光熱費をまとめて報告いたします。
まずはグラフに月別の光熱費(赤色)をまとめてみました。
比較のために旧居での光熱費(緑色)と総務省家計調査の光熱費(紫色)も載せています。
なんと、こちらのブログ主さんのお宅では、年間の光熱費はマイナス54,000円程度だったとか。
実際に使った分よりも、売電で儲けたお金の方が多くなっていることがわかります。
これは、かなりお得ですね。
2.ヒートショックの危険性を減らせる
- 寝室からトイレに移動
- 脱衣所からお風呂に入る
など、急激な温度変化は「ヒートショック」の原因になります。
場合によっては死に至るため、高齢な両親と同居している場合は、特に対策が必要です。
ゼッチ住宅は、高断熱仕様なので、部屋ごとの温度差が小さいという特徴があります。
一般住宅よりも、ヒートショック予防に効果的だと言われていますよ!
\その会社、大丈夫?/
※ダメ会社をあぶりだす。
3.災害時も電気を使える
「災害時も安心」というのは、よく言われるゼッチ住宅のメリットです。
太陽光発電の電力を蓄電池にためておけば、災害時の停電に備えることができますよ!
ただし、ゼッチの必須条件にはない「蓄電池」を付けた場合なので、ご注意ください。
蓄電池の相場は、90~150万円程度です。
4.地球に優しい
石油や石炭を用いて発電すると、二酸化炭素が出て地球温暖化を加速させてしまいます。
一方、ゼッチ住宅は、太陽光発電を用いるため「省エネ」です。
目先の良さは実感できませんが、子世代や孫世代のことを考えると、地球温暖化防止に効果的なのは嬉しいですね!
ゼッチ住宅を建てるデメリット
次に、デメリットを4つご紹介します。
デメリット
- 初期費用が高い
- メンテナンス費も高い
- 窓や間取りに制限が加わる
- 売電価格の低下
順にみていきましょう。
1.初期費用が高い
太陽光発電は、設置費用が高額です。
メーカーや設置面積などにより、価格は上下しますが、100~250万円程度かかります。
2.メンテナンス費も高い
また、メンテナンス費用もかかります。
経済産業省の推奨通りのメンテナンスをした場合、次のような費用がかかります。
- 3・4年に一度の定期点検(2万円程度)
- 10年に一度の電力メーターの交換(10万円程度)
- 20年に一度のパワーコンディショナーの交換(出力5㎾の場合18万円程度)
さらに、太陽光パネルも劣化していくので、処分方法を考える必要もあります。
30年で太陽光をやめるなら撤去費用とパネルの廃棄費用が必要ですね。
30年以降も太陽光続けるなら、さらにパネル代と設置費用が掛かります。
引用:矢鴨のHEBEL HAUS|『我が家が太陽光を見送った理由』
3.窓や間取りに制限が加わる
ゼッチ住宅は、断熱気密性の高い間取りでなければいけません。
そのため、大きな窓やドア、吹き抜けなどは制限される場合があります。
家族の希望の間取りが通らないのは、デメリットといえますね。
4.売電価格の低下
売電価格は、例年2円程度ずつ下がっており、この傾向がつづくと考えられています。
- 「売電で儲かる!」
- 「売電すれば初期費用を回収できる」
と言われた時代もありましたが、今は違います。
以前よりも、太陽光発電のうまみは少なくなっていると言えるでしょう。
ゼッチ住宅「いるorいらない」の論点
最後に、ゼッチ住宅を購入する前に、検討したい論点をご紹介します。
「資産価値が高い」は本当か?
ゼッチ住宅は、「BELS(ベルス)」で、省エネ性能が高く評価されます。
BELSとは
Building-Housing Energy-efficiency Labeling System(建築物省エネルギー性能表示制度)のこと。
2016年4月から、建築物の省エネ性能表示のガイドラインにおける、第三者認証の1つとして運用が開始されました。
つまり、BELSで高く評価された住宅は、国から高い省エネ性能のお墨付きがもらえるのです。
それによって、資産価値が高くなると考えられています。
ただし、これから先「太陽光発電のメンテナンスや撤去費用」が問題になる可能性もあります。
そうなると、ゼッチ住宅は不利ですよね。
- 「BELSで高評価だから、将来の資産価値も高い」
- 「ゼッチ住宅なら、中古物件で売りに出したときに買い手がつく」
と考えるのは、おすすめできません・・・
「補助金」を受け取れる可能性があるが・・・
ZEH支援事業の要件を満たした場合、国から補助金を受けられる可能性があります。
一戸当たりの補助金
- ZEH住宅:70万円
- ZEH+:115万円
- ZEH+R:125万円
ただし、国が用意した補助金の予算をオーバーした場合は、申請を出しても落選してしまう場合があります。
問題は、補助金に申請を出すには、ハウスメーカーに手数料として10~20万円程度請求されることです。
毎年、手数料を払ったのに補助金に受からず、やきもきしている方がいらっしゃるようです・・・。
補助金をもらうとアンケートを提出する必要がある
また、補助金をもらった方は、3年間アンケートに回答する義務があります。
半年に1回の提出なので、6回提出する必要がありますね。
所要時間15-30分ほど。ほぼ○をつけるだけの簡単なものですが、電気やガス代などは記載する必要があります。今回の締め切りは12月25日で、少し日がありました。良かったです。
引用:ゼロエネルギー住宅.jp|『2017年12月SIIのZEH 第5回の定期アンケートが届いた。詳細について』
補助金をもらえれば、これくらいは我慢できるますが・・・
面倒ではありますね。
まとめ
ゼッチ住宅は、住みやすさの観点からとてもおすすめできます。
しかし、初期費用やメンテナンス費用、撤去費用など、お金がかかるのも事実です。
メリットとデメリットを合わせて、じっくり考えましょう。