今回はアドセンスの収益性を表す数値、ページRPMについて解説していきたいと思います。
どこを見れば改善できるのか、この数値を生かす為にはどうしたらよいのか、確認していきましょう。
アドセンスの収益を決める要素
アドセンスの収益額は、『クリック単価(CPC)×クリック率(ページCTR)=収益額(ページRPM)』という図式で表現することが出来ます。
一番大事な収益額(ページRPM)は、クリック単価とクリック率の2つによって決まります。
ページRPMとは
上では分かりやすくする為に「収益額」という表現をしました。
厳密には少し意味が異なります。
ページRPMとは『そのサイトが1000PVあった時に発生するであろう金額の目安』になります。
分かりやすく表現すると・・・
『そのサイトがPVに対し、どれくらい効率よく稼いでいるか』を表す指標と言えます。
高ければ高いほど良い数値だよ、って覚えておけば問題ないでしょう。
ページRPMの数値例
クリック単価とクリック率で決まると書きました。
例えば、以下のような条件のサイトだった場合には・・・
- クリック単価:20円
- クリック率:1.0%
- ページRPM:200円
導かれるページRPMの値は【200円】となります。
初心者の方は、ついつい分かりやすい指標のクリック単価ばかりに目が行きがちですが・・・
クリック単価がいくら高くても、クリック率が低ければ意味がないんです。
反対にクリック単価が低くても、クリック率が高ければ、その収益額をカバーすることができます。
同じページRPM200円を作ってみると・・・
- クリック単価:40円
- クリック率:0.5%
- ページRPM:200円
こちらだと、クリック単価はさっきの例より2倍も高くなっています。
で・す・が!
ページRPMは同じ200円。
さっきのサイトと比較すると、『その収益をあげる効率は同程度である』ということになってしまうのです。
クリック単価だけを見てもクリック率だけを見ても意味がないということですね。
ページRPMの数値
具体的なページRPMの数値は一体どれくらいが適正なのでしょうか?
私が思うRPMの目安は・・・
ポイント
- 100円~200円:安い!!改善が必要か?
- 200円~500円:普通
- 500円~1000円:非常に高い
私は多くのドメインを持っています。
概ね200円~500円の幅に収まることが多いですね。
私のサイトでも『専門特化でユーザー年齢層が高いもの』では800円台を記録しているものもあります。
ただし、ページRPMが高いドメインは・・・
アドセンスだけにしておくのは勿体無い案件であることが多いですね。
というか、そのような高単価なサイトでの考え方は実は逆です。
『その他の高単価アフィリエイト案件を軸に考えた上で、おまけでアドセンスをつける』という方が正しい考え方になってきます。
クリック単価とクリック率を決める要因
クリック単価は一般的に、10円~100円程度です。
クリック率は、配置で改善できることもありますが、それ以上にサイトテーマへの依存が大きいです。
このクリック単価やクリック率、一体どういう要因によって高い低いが決まるのでしょうか。
その原因となるのはこれらの4つ。
- サイト(記事)テーマ
- ユーザー属性
- 広告サイズ
- 広告配置
そして、これに加えて2種類の広告種類が影響してきます。
- コンテンツマッチ広告
- パーソナライズ広告
この二つです。
いやぁ・・・複雑ですよねぇ。
でも覚えておいて損はない部分です。
アドセンスの収益を上げたいならば頑張って理解してみてください。
広告の種類2つについて
先に広告種類2つを解説しましょう。
これらがどういう広告かと言えば・・・
ポイント
- コンテンツマッチ:サイトの内容に合わせた広告
- パーソナライズ広告:ユーザーに最適化された広告
コンテンツマッチとは、サイトの内容に合わせた広告です。
車のサイトなら車の広告が、住宅のサイトなら住宅の広告が表示される広告のことです。
対してパーソナライズ広告とは、ユーザーの検索履歴から導かれる広告です。
この記事をご覧のあなたであれば、アフィリエイトの広告が表示されているかもしれませんね。
ブログやアフィリエイト以外の広告が出ていたら、それはあなたの検索履歴をもとにした広告です。
収益性を決める4つの要因
そして、収益性を左右する要因4つを見ていきましょう。
ポイント
- サイト(記事)テーマ
- ユーザー属性
- 広告サイズ
- 広告配置
これらとこの広告種類の絡みによって、アドセンスの収益額が上下してくるのですね。
では具体的に見ていきましょう。
1.サイト(記事)テーマ
今回の項では、コンテンツマッチ広告が強く関連します。
サイトテーマに準ずる広告ですから、自分でクリック単価を操作できる部分と言い換えることもできますね。
テーマによって単価の高い/低いが出てくる訳ですが、なぜ単価が異なってくるのかと言えば・・・
商品単価と競合性によって異なってくるのです。
なぜクリックすると報酬が出るのかと言えば、アドセンスに広告を出している広告主が広告料を支払っているからです。
その広告主が扱っている商品について考えれば良いのです。
家や車など、商品単価が高いものであれば、アドセンスをクリックした中の1人でも成約が出れば、莫大な利益が発生します。
ですから、多くの人に広告を届けたいのです。
しかし、そこは同業他社も同じ考え。
限られた広告枠の中で、「うちもうちも!」と広告枠が競合したら・・・
さらにクリック単価は上昇していくのですね。
単価が高くなりやすいテーマとは
高額商品で、競合性が強いテーマを扱っていくとクリック単価は上昇していきます。
アフィリエイトで高単価なジャンルは、アドセンスでも同じく単価が高くなりやすいので、一つの指標としてみることも出来ますね。
実際にクリック単価が高くなりやすいテーマは・・・
- 住宅
- 金融/借金
- カード
- 婚活
- 美容
- 健康
こんな具合ですね。
まぁ、高単価案件を行うということは・・・
=競合性が強いジャンルに挑む、とも言い換えられます。
単純におすすめできるものでもないのですけどね。
クリック単価が安いテーマ
反対に低単価商品は、そのクリック単価も低くなりやすいです。
見ていきましょう。
- ゲーム
- 漫画
- 動画
- ウェブ関連サービス
この辺ですね。
なぜでしょうか?
それは上記したように低単価商品であることもそうなのですが・・・
『ユーザー層が若いから』ということが言えますね。
詳しくは次の項で紹介します。
ちなみに、クリック単価と別の部分として、サイトのテーマが特化すればするほどクリック率は上昇します。
コンテンツマッチ広告がユーザーにマッチするので、クリックしやすくなるのですね。
ただし、『ゲームの攻略』など、悩み解決というよりも「知識が欲しい!」という購買意欲が低いユーザーは、そもそもクリック率が低くなりやすくなってしまう面もあります。
2.ユーザー属性
サイトを訪れるユーザー属性は、アドセンスの収益額を大きく左右する原因の一つです。
コンテンツマッチもそうですが、パーソナライズ広告が非常に影響する部分です。
例えば・・・子供が集まるサイトを作ってしまったらいかがでしょう?
子供だと極端ですから、高校生や大学生でも構いません。
さて、彼らについて良く考えてみましょう。
彼らは、
- 自家用車を持っていますか?
- 家を買いますか?
- 婚活をしますか?
- お金をたくさん持っていますか?
- クレジットカードを持っていますか?
ぜーんぶ、答えはノーですね。
大学生にまで広げても、同じような傾向でしょう。
ということは・・・
彼ら向けの広告が少ない上に、彼らが広告をクリックしても購買まで至らない可能性が高いのです。
ちなみにアドセンスは、『クリックしたユーザーがクリック先で購買にまで至ったかどうか』まで見ています。
ですから、『クリック誘導をする行為』や『身内にクリックを頼む行為』は悪影響でしかありません。
広告料を出している企業に対しても侮辱する行為になりますので、絶対にやめましょう。
特にツイッターを見ていると「踏みました~♪」とか、見かけるんですが・・・
お金がどこか宙から降ってくるように考えているような自己中心的な行為ですので、絶対にやめましょう。
この辺のポリシーはじめ考え方については、コチラの書籍に詳しく書いてあります。
さすが元担当者ということだけあって、非常に分かりやすい内容となっています。
おっと、話がズレました。
さて、アドセンスでは若者を集客することはよろしくない、としました。
ということは・・・
その反対を向けば良いのです。
お金を使うユーザー、お金を持っているユーザーです。
20代より30代。
30代より40代、50代、60代。
特にウェブになれていない年齢層が高いユーザーは、合わせてクリック率も高くなりやすい傾向があります。
積極的に狙っていくのも面白いですね。
3.広告サイズ
広告サイズは、クリック単価/クリック率ともに左右する部分です。
まぁ単純なのですが・・・・
でかけりゃデカイほど良しです(笑)
小さいバナーよりも大きいバナーが有利、ということです。
なぜかと言えば・・・
- 目立つ=クリック率アップ
- クリックされやすい=企業が高単価を出す
ということです。
目立たない広告ほど意味がないものはありません。
分かりやすく言えば・・・
『新宿アルタビジョン』と『片田舎の駅にある立て看板』のどちらが目立つか?ってことですね。
基本的にレクタングル大を使っておけば問題はありません。
4.広告配置
こちらもクリック単価/クリック率、ともに影響する部分です。
広告サイズと同じ話で、より目立つ部分の方が単価/クリック率ともに高くなりやすい傾向です。
記事上部にあれば、ユーザーの目に必ず入ります。
対して記事のいっちばん下にある広告は?ほとんど誰の目にも留まらないでしょう。
そんなところに広告があったって誰も見ません。
企業側もそんな枠は欲しくない、ということですね。
まとめ
初心者にも玄人にも実用的なアドセンス。
アフィリエイトを行っていく上では避けて通れない道ですので、しっかりと理解して使いこなしていきましょう!